環境金融の全体像を丁寧に説明している。良い本だがやや古いので◎ではなく○にした。著者は新聞記者だが、この本は学者風のスタイルで書かれている。保険 CSR 環境報告書 プロジェクトファイナンスなど
出版社ページから紹介を引用
環境政策・対策・保全活動を効率的に推進するツールとして,金融機能をどう活用していけばよいのか.環境・社会的要請を,金融システムを媒介にして市場メカニズムにどこまで乗せることができるのか.企業の環境事業活動の現状をどう捉えるのか……環境金融が関わる幅広い事象を紹介しながら,問題点と可能性を明らかにする.
■著者からのメッセージ
本書は日本ではまだなじみの薄い「環境金融」の世界を紹介するものです.環境と金融はこれまで離れた存在でした.今も多くの金融人は環境問題には,個人的な関心はあっても,自らの業務と絡めてとらえている機会は少ないのではないでしょうか.
しかし,地球温暖化問題のようなグローバル規模の課題に対して,効果的,効率的な手を打つには,最適な費用効果分析が必要です.金融が持つ融資,投資,保険などの機能はそうした分析に最適です.金融がはじく環境の「価格付け」を前提にして,どう行動するか.その選択は,我々人類みんなが問われているわけです.
日本の金融機関は,バブル崩壊後,不良債権問題で苦しんできました.ようやくトンネルを抜けたばかりですが,金融本来の機能が「地球」に役立つことをもっと意識してほしい,もっと知恵を出してほしい,といった思いで本書を執筆しました.
NGO,NPO活動で環境に関心を持つ人たちも,金融機関を遠ざけずに,いかに活用するかという視点も必要だと思います.環境と金融の出会いは,結構,魅力的なのです.
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