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2023年7月15日土曜日

【おすすめ度○】山岡淳一郎『ルポ副反応疑い死』ちくま新書, 2022年

新型コロナワクチン副反応疑い死という、重要だが難しいテーマに真摯に取り組んだ良書。内容:ワクチン政策と薬害を問い直す ワクチン健康被害救済制度 副反応疑いの実例 中日・木下選手の例 因果関係認定の困難 mRNAワクチン開発など

この本の本題からは外れる私の意見だけど、まともなワクチン開発プロジェクトに対する国の支援が打ち切られる一方で、成功の見込みがほとんどなかったアンジェスのプロジェクトや、まして効果の乏しいアベノマスク配布には数百億円の税金がつぎこまれる(165ページ「幻に終わった日本発mRNAワクチン」)のには暗然とさせられる。
 なぜそんな情けないことが起きるかというと、現在の政策を決めている政治家や官僚に科学的知識が無さすぎることが根本的な原因。科学的な知識がないから、まともな研究プロジェクトと、金をどぶに捨てることの区別ができない。現代では、社会において科学技術が重要な意義を持っているのだから、科学技術が理解できる人が政策決定をやるべきだと思う。
 現在の国会議員の中で、PCR検査とはどういう検査なのか、おおざっぱでも説明できる人がいったい何人いるだろうか。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
因果関係を示す主治医や解剖医、遺伝医学者、製薬メーカー、制度を仕切る厚労官僚などを綿密に取材。副反応と死の間の真実、制度の闇、構造的要因を白日の下にさらす。


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