原子力発電の燃料として使用されるウランには、核分裂を起こしやすいウラン235と、起こしにくいウラン238が存在する。現在、地球上に存在しているウランのうち、約99.3%がウラン238で、約0.7%がウラン235である。この「天然ウラン」を燃料として使用できるタイプの原子力発電所も存在するが、日本の原子力発電所はウラン235の濃度を約3%まで高めた濃縮ウランを使用している。
天然ウランから濃縮ウランを作る際に、分離して不要となったウラン238が捨てられる。これが劣化ウランと呼ばれる(天然ウランの70%以上が劣化ウランとして捨てられる)。
劣化ウランは、あまり強力ではないが放射線を出す有害物質である。これが兵器として使用され、環境中にばらまかれて様々な問題を引き起こした。この本は、この劣化ウラン問題に関する問題提起の本である。
内容:危険な劣化ウラン弾 劣化ウラン弾とはどういう兵器か 核燃料サイクルと劣化ウラン 身近な劣化ウラン 劣化ウラン兵器廃絶運動など
紀伊國屋書店ウェブサイトから紹介を引用
「ボクは、死ぬんだ。死んでしまうのだ。」イラクの小児病棟では連日、血を吐きながら子供たちが死んでゆく。劣化ウラン弾は史上最悪の大量殺りく兵器である。
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