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2023年8月2日水曜日

【おすすめ度○】有本建男・佐藤靖・松尾敬子ほか著『科学的助言』東京大学出版会, 2016年

科学が重要な役割を果たす現代社会において、政策決定に科学者はどのように関わるべきかという問題を考察した良書。ただし、この本は良書なのだが、福島原発事故(原発事故を収拾する際、原子力の「専門家」の「助言」が役に立たず、政治家が素人判断で対処せざるを得なかった)の後の本であるにもかかわらず、原発事故あるいは原子力政策は扱われていない。一方で、原発事故そのものは扱われていないにもかかわらず、原発事故後に問題になった放射性物質の食品安全性は扱われており、政府あるいは政策の批判になりそうなテーマは避けられているように見える。 内容:現代社会と科学的助言 科学的助言者の役割 科学的助言のプロセスと原則 各国の科学的助言体制とグローバル化 食品安全とリスク評価の独立性 医薬品審査 地震予知 地球温暖化 科学技術イノベーション政策 21世紀の科学技術の責務と科学的助言

出版社ウェブサイトから紹介を引用
近年、ますます多くの政策分野で科学的根拠に基づく助言が不可欠になり、関連の議論が世界的に進んでいる。食品安全、医薬品審査、地震予知、地球温暖化などの事例を紹介しつつ、科学と政治・行政のよりよい協働に向け、科学的助言の課題と今後の展望を示す。


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