科学研究の基本的方法であるランダム化比較試験(RCT)が、医学・社会科学(特に犯罪防止と途上国の開発政策)・ビジネスの分野などでどのような意義をもち、今までどのような成果を挙げてきたのかを明らかにする。以前は「常識」と思われていたにもかかわらず、RCTによって事実ではないことが明らかになった事例が多く紹介される。本書では、何か1つの政策で社会問題を簡単に解決できるという発想が批判される。社会問題は複雑なものであり、問題啓活に有効な政策を探しながら、知恵を絞りながら少しずつ解決していくしかない。
出版社ウェブサイトから紹介を引用
耳寄りの話が満載。
神話を覆し、隠れた真実を明らかにすることに興味があるなら、ぜったい欠かせない必読書だ。
——スティーヴン・D・レヴィット(シカゴ大学教授 『ヤバい経済学』)
次世代の政策担当者が本書にしたがえば、世界は文字どおり変わるだろう。
——デイヴィッド・ハルパーン(イギリス政府「ナッジ・ユニット」長)
本書の主題はこのうえなく重要だ——私たちは自分が誤りうるということを認められるほど謙虚なのか? そして学ぶことに十分注意を払っているか?…万人が読むべき本だ。
——ティム・ハーフォード(『フィナンシャル・タイムズ』紙シニア・コラムニスト)
▶ 10代の少女に赤ちゃん人形を与えて育児を体験させると、早すぎる妊娠を防げる?
▶ 素行の悪い青少年を、刑務所の極悪犯と対面させると矯正できる?
▶ 貧困地域からの引っ越しを補助すれば、家族の経済状況は改善する?
▶ 不況下で職探しのヒントが詰まった冊子を配布すると就業者は増える?
▶ X線検査で背中の痛みを調べられる?
▶ 『セサミ・ストリート』の1話で教えるのは何文字がいい?
▶ マイクロクレジットは貧困世帯の所得を上げる?
▶ デパートの営業時間を短縮すると利益は増える?
被験者を2つのグループにランダムに割り当て、介入の効果を測定するランダム化比較試験(RCT)。この決定的手法は、これらの疑問にどう答えてきたのか?
壊血病の昔から、最先端のウェブビジネスまで、医療、教育、経済、産業といったあらゆる分野でエビデンス革命を起こしつつあるRCTを網羅的に紹介。巻末には「実施の10の掟」を収載する。
0 件のコメント:
コメントを投稿