ポピュリスト政治家が、SNSのアルゴリズムを利用して「エリート」や外国人に対する人々の敵意を煽ることによって支持を拡大してきたという主張。アメリカとイタリアが主な事例だが(著者自身はイタリアの研究者)、イタリアでは非常に早い時期からそのようなポピュリズム(五つ星運動)が蔓延していた。
出版社ウェブサイトから紹介を引用
SNSを駆使する選挙は、誰が始めた? 怒りの感情をアルゴリズムで煽り、カオスを仕掛ける人々を徹底解明。ポピュリズムの政治学。
ドナルド・トランプ大統領がぶち壊してゆく世界は、極論に満ちている。失言、論争、派手なパフォーマンスが繰り広げられ、祭りのような雰囲気が醸成されてゆく。それは、「ネットフリックスのような」政治だ。
本書には、SNSを駆使した選挙で勝利をおさめる「混沌の技師」たち(ジャンロベルト・カサレッジオ、ドミニク・カミングス、スティーブ・バノン、マイロ・ヤノプルス、アーサー・フィンケルスタイン)が次々と登場する。彼らこそが、陰謀論をつむぎ、中道を切り崩し、社会の分断を加速させ、極端な政治思想をつなぎ合わせている「ポピュリズムの仕掛人」だ。
怒りの感情をアルゴリズムで煽り、民主主義をカオスにおとしいれる人びと。その起源から戦略までが、恐いほどわかる。著者は、SNSという装置によって大衆が煽動される世界に、民主主義のカオスを見極める「量子政治学」を唱える。
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