レギュラトリーサイエンスの立場から基準値について論じる良書。取り上げられているテーマは、トランスジェンダー女性の女性スポーツ参加問題、新型コロナと基準値、福島原発事故の汚染水放出、原発の安全基準、治水の安全基準、がん検診のメリットとデメリット、PFASの基準値、新しい「食の」基準値、AIと個人情報など。
全体としては良書なのだが、福島原発事故の汚染水放出を扱った章は、「希釈して放流していいのか」という問題が無視されており(希釈して放出するのが許されるのなら、そもそも排出基準を定める意味がなくなる)、また「希釈」に使われる海水が汚染されているという問題も無視されていたりするなど問題が多い。この章が無かったらおすすめ度◎にしたのだけど。
出版社ウェブサイトから紹介を引用
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