著者は元共同通信記者。いかにも記者らしいスタイルのアスベスト問題に関するルポルタージュ。ルポルタージュなので読みやすいがあまり深い分析はされていない。
紀伊國屋書店ウェブサイトから紹介を引用
炸裂していた静かな爆弾。アスベスト(石綿)が人体と環境に残した負の遺産は、今や労災、公害の枠にはおさまらない国民的災害といえる。潜状期間が長い中皮腫、喫煙習慣の陰で見逃されていた可能性の高い肺がん。被害者救済新法の制定はされても、これまで流された涙、失われた命は戻らない。だが実はアスベストの危険性は七〇年代から指摘されていた。八〇年代には徹底除去するチャンスもあったはず。この数十年間企業と行政はいったい何をして、何をしてこなかったのか。本書はその経緯を辿り、大いなる看過と怠慢の問題点を浮き彫りにする。
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