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2022年12月23日金曜日

【おすすめ度◎】山根裕子『知的財産権のグローバル化』岩波書店, 2008年

先進国の新薬開発vs発展途上国のジェネリックの対立を軸にした世界の知的財産権の動向を分析した力作 医薬品アクセスとTRIPS協定など。古いが優れた本。

出版社ページより紹介を引用
 医薬品研究開発の高度化が進むにつれ,知財保護はグローバル化し,WTOのTRIPS協定に至った.ところが同協定は,エイズ薬アクセスをめぐる南北問題をきっかけに,予期しえなかった変容をとげつつある.それは先端分野のイノベーションが全地球に与える恩恵をめぐる争いでもある.知財立国日本の政策課題は何か.
 バイオ創薬時代といわれる今日,研究開発の高度化とともに,知的財産権はグローバル化し,TRIPS協定が採択された.一方,国連ではエイズ薬のアクセスをきっかけに,知財保護の功罪をめぐって議論が紛糾した.本書は,同協定が修正されてきた過程をたどり,解決の糸口はどこにあるのか,知的財産権をめぐる対立の根源は何かについて考察する.一体化していく経済のなかで,グローバルな知的財産権保護制度が目指すべき「公益」とは何か.権利に固執するだけでなく,非効率な産業利益の推進に偏ることなく,知的財産権が,イノベーションを起こすためには,いかなる協力を打ち立てるべきか.

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