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2022年12月23日金曜日

【おすすめ度○】デイヴィッド・ヒーリー『ファルマゲドン 背信の医薬』みすず書房, 2015年

製薬会社の宣伝活動の問題点 製薬会社主導の臨床試験とEBMの問題点 論文ゴーストライター問題などを取り上げている。基本的に参考になる本だが、精神科医療について否定的に書かれ過ぎているように感じる。

出版社ページより紹介を引用
「抗うつ薬が自殺を惹起するという深刻な副作用を暴いた『抗うつ薬の功罪』の著者ヒーリーが、薬物治療依存の時代に産官学を巻き込んで拡大する背信の構造を告発する。なかでも、臨床試験データの隠匿や改竄などの不正操作、医学論文のゴーストライティングの問題を徹底して追及している。そこからは、科学への信頼を逆手にとったマーケティングが、学者や医師のコンセンサスを乗っ取って特許薬の需要をつくりだし、医療と医薬のあらゆる側面が人間よりもその経済に奉仕させられているという、ディストピア的様相が浮かび上がる。
これに対してヒーリーは、濃霧を晴らすような抜本的な改革案を提示している。臨床試験の生データの公開、医薬品の特許制度および処方箋薬制度の見直し、ユーザーが持つ副作用情報のグローバルな集積と活用など──いわば、医薬に関する知識と権限をユーザーに解放し、ボトムアップでディストピアを解体するという構想である。」


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