本の題名からはふざけた印象を受けるが、中身はまじめなアメリカの水質汚染問題・有害化学物質問題の概説書。最近、多摩地区でも検出されて問題になっているPFASの問題も取り上げられている。著者は著名な環境保護運動家であり、この本にも環境保護運動家の視点が盛り込まれているが、「環境弁護士」的な視点も強い(実際には、この本の大部分を弁護士が執筆していると思われる)。
出版社ページより紹介を引用
地球上の生き物にとって、綺麗な水は水素や酸素と同じくらい重要である。この惑星の水の現状にこだわってきた、映画『エリン・ブロコビッチ』の環境問題活動家、エリン・ブロコビッチが、水問題で今何が問われているかを語る。大規模工場・大農場や軍事基地が垂れ流す化学物質や発ガン性物質PFAS(有機フッ素化合物)などによる全米の水道水汚染——その事実を隠蔽するまやかしの科学を強く糾弾し、飲み水汚染によるガン・クラスターが報道されない現実を告発する。
市民を救う「スーパーマンは来ない!」 ひとりひとりが立ち上がり、水汚染をなくそうと行動を呼びかける!
日刊ゲンダイでの紹介
アメリカで1948年に制定された連邦水質汚染防止法は72年に大改正され、今では「きれいな水法」と呼ばれている。
2004年から09年の間の違反件数は50万件を超えるが、そのほとんどは処罰されていない。
カリフォルニア州のヒンクリーは豊かな農業地帯だったが、エネルギー企業による水の汚染のためゴーストタウンと化した。
アメリカの国防総省は、ジェット燃料など軍事活動の廃棄物で土壌と地下水を汚染している。海兵隊のキャンプ・ルジャーン基地の水からは先天性障害や小児がんに関係する汚染物質が検出されている。
自分たちで環境汚染をなくそうと立ち上がった市民の運動を、映画の主人公にもなった著者が描くルポルタージュ。
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