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2023年8月13日日曜日

【おすすめ度○】岸本聡子『水道、再び公営化』集英社新書, 2020年

世界的な公共サービスの「民営化」の流れのなかで、一部の国では水道も民営化が進められた。しかし、水道に関しては民営化に任せることによってさまざまな問題が発生し、「水道民営化」の象徴的存在だったフランスの首都パリ市を含めて「再公営化」に踏み切る事例が現れてきている。本書は、そのような水道「再公営化」に焦点を当てたルポルタージュ的な本。 内容:水道民営化という日本の危機 水メジャーの本拠地、パリの水道再公営化 資本に連携するための「公公連携」 イギリスの大転換(PFIの終了) 再公営化の起爆剤は市民運動 欧州のミニュシパリズムとフィアレス・シティ 地域政党バルセロナ・イン・コモンなど。
※この本が出版されたのは、著者の岸本氏が杉並区長選挙に立候補する(2022年)より前であり、選挙運動のための内容は一切書かれていない。現在政治家になっている人の本であっても、本が書かれたのが選挙に出る前であり、かつ選挙運動のための内容が書かれていない場合には「おすすめ」することがある。(そもそも、「おすすめ」した本の著者が選挙に出でいるかどうか、全てチェックするのは非現実的)

出版社ウェブサイトから紹介を引用
水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

【日本の民主主義に新風を吹き込む、杉並区長・岸本さとこ。
欧州・市民運動のなかで育んだ「公共」再生のためのポリティックス!】
民営化の嵐で疲弊した欧州市民の怒りが、街を動かした。
「恐れぬ自治体」が立ち上がり、「ミュニシパリズム(地域自治主義)」の精神でつながった。
やがてその脱・民営化/再公営化の運動は、破綻していた地域経済や人々のつながりまでも「再生」していったのだ。
そのとき市民と自治体のブリッジを果たしたのは、NGOで働くひとりの日本人女性・岸本さとこ。
彼女が日本に伝えた新しいデモクラシーの方法とは? 
地殻変動が始まった、民主主義の最前線が、ここにある!

【斎藤幸平さん(『人新世の「資本論」』)も絶賛!】
「誰もが必要とする水やエネルギー。
それを大企業からみんなの手に取り戻し、<コモン>=(公共財)として再建する。
その方法を新・杉並区長が具体的に伝える、豊かで魅力的な一冊!」

【本文より】
「水のような<コモン>の管理を人々の手に取り戻すことこそが、形骸化しつつある民主主義を再起動させる鍵なのだ。
(略)私は小さな草の根の変化の積み重ねなしに、国や国際レベルの変化を望む近道はないと思っている。
地域から民主主義の練習と実践の運動を重ね、地域を越えて連帯することで力をつけていきたい。
再公営化、ミュニシパリズム、フィアレス・シティ運動は、これからも成長していくだろう。
(略)その胎動は日本でも始まっている。」




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