爆発事故で損傷した福島第一原発から排出されるいわゆる「処理水」(汚染水)の海洋放出問題をめぐって、論点を体系的に述べた本。全ての論点で著者に賛同するわけではないので、おすすめ度は●にした。12の「ウソ」とは別に、最後の「まとめ」で指摘されている点も重大。「12のウソ」は以下の通り:①国内問題だった放射性物質汚染を国際問題に拡大した ②海洋排水しか方法はない ③タンクの置き場はもうない ④ALPS水排水は被災地の復興に必要だ ⑤ALPS水の海洋排水は廃炉を進めるために必要だ ⑥ALPS水を海洋排水すればタンクはなくなる ⑦風評被害をなくすことが必要だ ⑧ALPS水に放射性物質はトリチウムしか残っていない ⑨福島第一原発のような原発からの海洋排水は世界中でやっている ⑩日本政府の基準を満たしているから安全だ ⑪希釈して排水するから安全だ ⑫環境への影響は長期的に見ても無視できる
出版社ウェブサイトから紹介を引用
★日本政府の12のウソを徹底的に指摘!
★福島第一原発を震災直後から取材し続ける著者による告発
★公開直後から17万再生された動画をもとに緊急出版
「海洋排水しか方法はない」、「タンクの置き場はもうない」、「ALPS水排水は被災地の復興に必要」、「ALPS水に放射性物質はトリチウムしか残っていない」、「福島第一原発のような原発からの海洋排水は世界中でやっている」、「日本政府の基準を満たしているから安全だ」などなど……
2 023年8月24日、日本政府は福島第一原発からでた汚染水を「ALPS」で浄化した、いわゆる「ALPS処理水」を海洋放出した。ALPSで処理した水は安全で、環境に対する影響はないと発信している。
「真っ赤なウソです。信じないでください」
著者は、政府が発信する情報にはウソがあるとして、海洋放出の翌々日、動画を公開した。動画は反響を呼び、1か月経つころには17万回再生された。
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