「栄養」という考え方は昔から存在したものではなく、近代に人工的に構築された考え方であえる。この本では、「栄養学」の歴史の研究を通じて、「栄養」という考え方が形成される過程を明らかにしている。さらに本書では、「栄養」をめぐる格差問題(「上流」階級と庶民階級での栄養に対する認識の違い)や、「栄養」に関するジェンダー問題か考察されている(家庭での「調理」を担い、家族の栄養に責任を負っているのは女性であるにもかかわらず、プロの「調理師」がほぼ男性なのはなぜかという問題や、専門職であるにもかかわらず女性が多い「栄養士」が登場したプロセスなど)。
出版社ウェブサイトから紹介を引用
戦前日本の栄養学の系譜を、食事実践の場から描いた一冊。
健康のために日々の食事に配慮する――今日では当然とされる食事観は、大正末期まで世間から反感を買っていた。なぜ反発されていたのか。なぜ普及に転じたのか。階層やジェンダーといった視点を踏まえ、健康と食事をめぐる意識と実践の変遷を描く。

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