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2024年6月30日日曜日

【おすすめ度○】児玉真美『安楽死が合法の国で起こっていること』ちくま新書, 2023年

各国の尊厳死・安楽死・医師による自殺ほう助の現状、新型コロナ下でのトリアージと障害者など
 尊厳死などが非犯罪化された国では、導入当初は対象が限定されていても、徐々に対象が拡大されて、末期がん患者だけでなく障がい者や痴呆になった高齢者まで対象とされていることを明らかにしている。生活保護より安楽死の申請のほうが簡単になった国も現れている。
 ただ、この本の後半はあまりに感情的な書き方で、その感情に共感できないと正直読みづらい。また、この国の障がい者をめぐる状況を変えるためには政治を変えないといけないはずだけど、少なくともこの本ではそういう分析がない。そのためおすすめ度は◎でなく○にした。

出版社による紹介を引用
終末期医療の辛さ、介護疲れへの同情の声がある一方、医療費削減を公言してはばからない政治家やインフルエンサー。安楽死が合法化された国の驚くべき実態とは。
 日本にも、終末期の人や重度障害者への思いやりとして安楽死を合法化しようという声がある一方、医療費削減という目的を公言してはばからない政治家やインフルエンサーがいる。「死の自己決定権」が認められるとどうなるのか。「安楽死先進国」の実状をみれば、シミュレートできる。各国で安楽死者は増加の一途、拡大していく対象者像、合法化後に緩和される手続き要件、安楽死を「日常化」していく医療現場、安楽死を「偽装」する医師、「無益」として一方的に中止される生命維持…などに加え、世界的なコロナ禍で医師と家族が抱えた葛藤や日本の実状を紹介する。


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