財政思想と財政制度、経費(歳出)論、歳入論などの通常の財政学の教科書の内容に加えて、「大きな政府と小さな政府」、「グローバル化と財政」、「財政と地域経済・雇用」「環境政策と財政、環境被害救済と責任」、「政治的合意形成」、「多様性と財政」などの現代的な問題についても降らられている。
本のおすすめを中心にして、学生のみなさんに役立ちそうな情報を書きます。※このブログで紹介している本はいずれも良書ですが、ここで紹介していない良書もたくさんありますので、これから順次増やしていきます。 【おすすめ度】 ◎=特におすすめ ☆=初学者向けに良い本(教科書や入門書) ○=読む価値が高い本 ●=そのテーマに関心が高い人向け。専門性が高く一般向けではない本と、良書だけど内容が古くなっている本。
注目の投稿
【まとめ】このブログ全体のまとめです。
このブログで紹介する本が増えてきたのでまとめます。 【テーマ別一覧】 陰謀論、マスコミ、科学的認識論/科学方法論などに関する本 公害問題と食の安全に関する本 医療や生命、バイオテクノロジーなどに関する本 気候変動とエネルギー・資源問題に関する本の一覧 原子力と核兵器に関する本 地...
2026年5月19日火曜日
【おすすめ度☆】江成穣/倉地真太郎/佐藤一光/藤原遥『Why not?! 財政学 超入門からホットイシューまで』有斐閣, 2025年
【おすすめ度●】高崎経済大学地域政策研究センター『景観法と地域政策を考える』勁草書房, 2014年
景観法の仕組みと、景観保全の実践例の紹介。良い本だが内容が古くなっているところがあるのでおすすめ度は●にした。
2026年5月18日月曜日
【おすすめ度☆】松田憲忠/西岡晋/宇野二朗 編著『生活からひもとく政策と行政』ミネルヴァ書房, 2026年
地域交通、公共事業、商店街活性化、景観保護、社会保障、少子化など具体的な地域の課題の解決を題材にした政策研究の部と、窓口「たらい回し」、ワクチン接種順への有力者の介入、政治家と官僚組織、「お役所仕事」、公務員の役割、地域おこし協力隊などを題材にした行政研究の部の2部からなる行政学の教科書。
2026年5月16日土曜日
【おすすめ度☆】松永和紀『食品の「これ、買うべき?」がわかる本』大和書房, 2024年
科学データに基づいて、「健康食品」や「サプリメント」などを評価する本。食品に関する「リテラシー」を育てる内容。
2026年5月13日水曜日
【おすすめ度●】柳川喜郎『襲われて 産廃の闇、自治の光』岩波書店, 2009年
岐阜県御嵩町で巨大な産業廃棄物(産廃)処分場が計画されたときに、反対していた町長が襲撃されて瀕死の重傷を負う事件が発生した。この本は事件を中心にした本。当事者(襲撃された町長)が著者になっているが、書き方のスタイルとしてはルポルタージュに近い。産廃ビジネスをめぐる闇勢力の暗躍が詳しく書かれている。ただしその反面、産廃問題そのものについては体系的ではない。なお処分場計画は最終的に中止になった。
【おすすめ度○】高橋英一『肥料になった鉱物の物語 グアノ、チリ硝石、カリ鉱石、リン鉱石の光と影』研成社, 2004年
グアノ、チリ硝石、カリ鉱石、リン鉱石に関する歴史。これらの肥料になる資源が、人類の歴史に大きな影響を及ぼしてきた非常に重要な物質であることがわかる。
2026年5月8日金曜日
【おすすめ度☆】関根佳恵『13歳から考える畜産 小さな畜産からつくるサステナブルな未来』かもがわ出版, 2026年
工業化された畜産の問題点を指摘して、持続可能な畜産への転換を主張する本。
【おすすめ度○】黒岩比佐子『伝書鳩』文春新書, 2000年
伝書鳩の軍事利用と民間(新聞社)による利用の歴史。この本を読んで、私が思っていたより実用的に使われていたことがわかった。
【おすすめ度☆】大河原誠也 編『国際協力ってなんだ? つながりを創るJICA職員の仕事』ちくまプリマ―新書, 2025年
JICA(国際協力機構)がどのような仕事をしているか、事例を紹介する本。
2026年5月5日火曜日
【おすすめ度●】レベッカ・スクルート『不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生』講談社, 2011年
2026年5月1日金曜日
【おすすめ度☆】シンジア・アルッザ/ティティ・バタチャーリャ/ナンシー・フレイザー『99%のためのフェミニズム宣言』人文書院, 2020年
マルクス主義の立場からの資本主義批判としてのフェミニズムの概説書。いわゆる「リベラルな」フェミニズムを厳しく批判している。「宣言」という題名の通り、断定的な書き方になっていて、「なぜそのように主張するのか」という理由の説明はあまりされていない。
【おすすめ度●】樋口英明『原発を止めた裁判官による 保守のための原発入門』岩波書店, 2024年
著者は2014年大飯原発運転差し止め判決、2015年高浜原発再稼働差し止め決定を出した元裁判官。この2つの判決に関する裁判官自身による説明や、2022年6月の最高裁判決(原発事故に関する国の責任を否定した)に対する批判など。題名と違って「入門」の本ではない。
【おすすめ度○】烏賀陽弘道『今さら聞けない 福島第一原発事故 5つのウソ』彩流社, 2026年
「復興が進んでいる」「避難者は減っている」「空間線量が下がって安全になった」「2051年までに廃炉できる」「汚染は福島に封じ込められている」の5つのウソを丁寧に検証している。
【おすすめ度○】米本昌平『遺伝管理社会』弘文堂, 1989年
ナチスの遺伝・民族政策を題材にして、現代の医療、とりわけ精神医療にもつながる問題を提起する本。 内容:ナチス論のために 19世紀自然科学主義と民族衛生学の誕生 民族衛生学の制度化と20年代 人種主義としての超医療管理国家 戦後精神と現代医療など。
2026年4月25日土曜日
【おすすめ度☆】富田正樹『疑いながら信じてる50 新型キリスト教入門その1』ヨベル, 2023年・富田正樹『戸惑いながら信じてる50 新型キリスト教入門その2』ヨベル, 2026年
【おすすめ度○】巽美奈子『<栄養>の誕生』新曜社, 2026年
「栄養」という考え方は昔から存在したものではなく、近代に人工的に構築された考え方であえる。この本では、「栄養学」の歴史の研究を通じて、「栄養」という考え方が形成される過程を明らかにしている。さらに本書では、「栄養」をめぐる格差問題(「上流」階級と庶民階級での栄養に対する認識の違い)や、「栄養」に関するジェンダー問題か考察されている(家庭での「調理」を担い、家族の栄養に責任を負っているのは女性であるにもかかわらず、プロの「調理師」がほぼ男性なのはなぜかという問題や、専門職であるにもかかわらず女性が多い「栄養士」が登場したプロセスなど)。
2026年4月21日火曜日
【おすすめ度○】古川隆久『建国神話の社会史 史実と虚偽の境界』中央公論新社, 2020年
戦後の話も少しあるが、大部分は第二次世界大戦敗戦前に行われた、「建国神話」を政府がどうやって国民へ押し付けようとしたかについて述べている。学問研究に反する「建国神話」を国民に押し付けるのは容易ではなく、政府は主に小学校での教育を通じて子どもたちに影響を及ぼすことを中心にした。しかし小学校の子どもたちにも、非科学的な「建国神話」の押し付けには反発がみられた。
【おすすめ度☆】樫原正澄 編『食と農の環境問題』すいれん舎, 2016年
「持続可能なフードシステム」について、食糧生産の環境負荷、食の安全などの多角的な観点から検討する良書。ただし2016年の本なのでやや古くなっている。
2026年4月19日日曜日
【おすすめ度●】森岡孝二『働きすぎの時代』岩波新書, 2005年
「過労死」に代表される働き過ぎの問題が、なぜ発生し、どのように対策を立てて行けばいいのか考察する本。良書だが内容が古くなっているのでおすすめ度は●にした。
【おすすめ度●】村井吉敬『エビと日本人』岩波新書, 1988年
エビの生産から消費までを追うことにより、日々の生活とアジア発展途上国とのかかわりを伝える良書。良い本だが内容が古くなっているのでおすすめ度は●にした。
2026年4月17日金曜日
【おすすめ度●】野村総合研究所『排出量取引とカーボンクレジットのすべて』エネルギーフォーラム, 2023年
排出量取引に関する概説書。EU-ETSの説明も詳しい。2023年の本なのに、既に内容がやや古くなっている。世の中の変化が早すぎる!
【おすすめ度○】山下真一『環境投資のジレンマ 反ESGの流れはどこに向かうのか』日本経済新聞出版, 2024年
一時大きな動きになったESG投資に対する反動の動きの紹介と、今後の展望について書かれている。著者は日本経済新聞シニアライターで、新聞記者らしいまとめ方の本。
2026年4月12日日曜日
【おすすめ度●】兼重直樹『排出量取引制度入門』民事法研究会, 2026年
「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律」(いわゆるGX推進法)に基づいて2026年度に導入される排出量取引(「排出権取引」の方が一般的な用語だが、国の官庁は「排出量取引」という表現を使っている)制度の解説。
2026年4月9日木曜日
【おすすめ度○】大島誠『PFI方式の功罪』日本評論社, 2026年
公共施設を整備する手法の一つである「PFI」について、特に水道と下水道での実例を踏まえた分析。PFIの失敗事例(近江八幡市民病院、タラソ福岡)やPFI評価の理論についても書かれている。
【おすすめ度】高橋明久/長田侑子/川合裕之『基礎からわかる輸出時の食品表示の実務ガイドブック』第一法規, 2026年
輸出リスクを未然に防ぐための知識。 内容:食品の輸出に関する基本的な知識 日本の食品輸出支援策 日本の食品表示制度 各国の食品表示制度(日本との違い)など
2026年4月1日水曜日
【おすすめ度○】磯田宏『農業食糧貿易構造とフードインセキュリティ』筑波書房, 2026年
「新自由主義的フードレジーム」の概念を中心にして、世界の食料需給構造の変動を分析する本。 内容:フードレジーム(FR)と食生活レジーム(Diet Regime, DR)の分析方法 食生活とその階級性 農業食糧貿易構造の21世紀動態 新自由主義グローバリゼーションとアメリカ覇権の「終焉」 新自由主義的フードレジームの変容の「予兆」 構造変容期における農業食料リスクなど
【おすすめ度☆】庄司克宏『EU 統治の論理と思想』岩波新書, 2025年
EUに関して、入門的な立場から概観する本。内容:EUの構造と仕組み 域内市場 自由移動と各国文化 EU市民権 単一通貨 EUのトランスナショナル・ガバナンスなど
2026年3月31日火曜日
【おすすめ度●】井上弘貴『アメリカの新右翼 トランプを生み出した思想家たち』新潮選書, 2025年
「オルトライト」や、イーロンマスク、ピーター・ティールなどの「テックライト」をはじめとするアメリカの新しい右翼思想の考察。白人優越主義と移民問題が重要な役割を果たしていることがわかる。この本の「あとがき」でも書かれているが、この本で取り上げられている人たちは「思想家」とはいいがたく、政治運動家か経営者が大半である。
【おすすめ度○】鎌田安里紗/マルティメンド有加『わたしの服はどこからきてどこへいくの?』晶文社, 2026年
ファッションのサプライチェーン(服が作られて、売られるまでの流れ)・バリューチェーンとファッション廃棄物問題を題材にして、先進国と発展途上国の関係を考察する本。「サステナブルファッション」と言われるものが本当にサステナブルなのか、表面を飾っているだけ(いわゆる「グリーンウォッシュ」)なのではないかという問題提起もされている。





























