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このブログで紹介する本が増えてきたのでまとめます。 【テーマ別一覧】 陰謀論、マスコミ、科学的認識論/科学方法論などに関する本 公害問題と食の安全に関する本 医療や生命、バイオテクノロジーなどに関する本 気候変動とエネルギー・資源問題に関する本の一覧 原子力と核兵器に関する本 地...

2024年7月31日水曜日

【おすすめ度●】ティム・マーシャル『宇宙地政学と覇権戦争』原書房, 2024年

宇宙での軍拡競争の現状に関するルポルタージュ風の本。ただし政治的立場はアメリカ中心に偏っている。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
世界的ベストセラー『恐怖の地政学』ティム・マーシャル最新刊。米中ロを中心とした宇宙規模の対立構造とその行く末について、地政学と「宇宙地理学」をキーワードに、ロシア・ウクライナ戦争や中台問題などを踏まえ、わかりやすく紹介。

【おすすめ度○】ピーター・ロフタス『モデルナ 万年赤字企業が、世界を変えるまで』, 草思社, 2023年

モデルナの歴史、mRNAワクチンの開発のプロセス、ベンチャーキャピタルの投資、特許をはじめとする関連法制度、反ワクチン運動への対処など多角的に書かれている。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
 破壊的イノベーションの全内幕!「窮地での臨機応変な意思決定」により、一介のベンチャーから世界的製薬企業へ成長したモデルナのビジネスマインドを徹底解明。


【おすすめ度◎】デイビッド・シュピーゲルハルター『統計学の極意』草思社, 2024年

統計学の基礎をできるだけ数式を使わないで説明した上で、統計学とAI、検定への批判と再現性の危機(研究不正と統計学)、ベイズ統計学など新しい話題も紹介する良書。ただし残念ながら統計学について教科書的な基礎知識がないと読むことは難しい(入門書ではない)。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
数式は最小限、面白い実例は満載。機械学習やベイズ統計モデリング、ブートストラップ法など現代的論点を網羅。元英国統計学会会長による統計学入門書最新決定版。

2024年7月26日金曜日

【おすすめ度●】矢部武『世界大麻経済戦争 』集英社新書, 2021年

主にアメリカを中心にした大麻合法化と、大麻関連ビジネスの現状。面白い本だけど、題材が題材なのでおすすめ度は○でなく●にした。大麻の使用はおすすめしません!!

出版社ウェブサイトから紹介を引用
日本ではいまだに非合法薬物として厳しく禁止されている大麻。
しかし、世界は今、「合法大麻」をビジネスにつなげようという「グリーンラッシュ」に沸いている。
合法大麻とは、病気の治療に使用される「医療用」、ヘンプと呼ばれ、繊維・燃料・建築資材・食品など広範囲に使われる「産業用」、そして「嗜好用」の3つである。
アメリカでは各州でこの3つが解禁され、新たな産業が始まっているし、カナダはG7で最初に大麻を全面解禁し、ビジネス界をけん引している。
また、中国は産業用ヘンプでトップシェアを誇り、イスラエルは医療用の最先端を走っている。
さらに南米、欧州、アフリカ、アジア各国も、大麻を次々と解禁・合法化し、新ビジネスを開始しているのだ。
本書では、大麻の歴史と基礎知識を解説するとともに、各国別の具体的産業を紹介。
この流れに完全に乗り遅れた日本は、今後どうすべきなのか、その点も検証していく。


【おすすめ度○】読売新聞社会部取材班『ルポ 海外「臓器売買」の闇』新潮新書, 2024年

NPO法人「難病患者支援の会」による臓器売買事件のルポルタージュ。新聞記者の取材手法もよくわかる。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
杜撰な移植手術。偽造パスポート。ドナーへのカネと臓器ブローカー。動き出した捜査機関。2023年度「新聞協会賞」を受賞した調査報道の全貌!
 「絶対に許せない。どんな団体なのか調べてほしい」。二千万円以上を支払った被害者の一人は、憤りをあらわにした。キルギスやベラルーシなど海外を舞台にした「臓器売買」疑惑。約十人の記者たちは地を這うような取材を重ね、事件の構図をあぶりだし、ついに疑惑のカギを握る人物を直撃――一面を飾ったスクープは、社会に大きな衝撃をもたらした。優れた報道に与えられる「新聞協会賞」を受賞した調査報道の全貌。

【おすすめ度●】塩浜克也・遠藤雅之『自治体の法規担当になったら読む本 改訂版』学陽書房, 2024年

自治体の主要な規定別に審査のポイントなどを解説している。自治体の立法技術や議会対策なども述べられており実務的。公務員志望者にはもちろん有益だけど、それ以外の人にとっても自治体の仕組みや働きを理解するのに有用な本。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
例規審査を中心に、原課からの法律相談、訴訟対応など、必須の基礎知識と実務ノウハウを解説した、好評ロングセラーの改訂版。「改正方法の選択」「法律を理解するコツ」「法務の効果的な執行」等のトピックを追加し、内容をアップデート!

【おすすめ度●(公務員志望者向け)】黒沢重徳『自治体の企画政策担当になったら読む本』学陽書房, 2024年

自治体の中枢部である企画政策担当の実務をかなり踏み込んで解説している本。公務員への就職を希望している人はぜひ読んでおくとよい。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
政策形成や総合調整の中心を担う、自治体の枢要部門である「企画政策担当」の実務を解説する唯一の本! 心構え・仕事術から、総合調整、庁議の運営、横断的課題・特命事項への対応、行政評価、総合計画、住民参加までを詳解。



2024年7月22日月曜日

【おすすめ度☆】打越綾子『新版 日本の動物政策』ナカニシヤ出版, 2024年

愛玩動物(ペット)・野生動物・動物園動物・実験動物・畜産動物の諸観点から、動物に関する法制度を体系的に説明する良い教科書。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
人と動物の関係をめぐる様々な政策、法律、制度とその運用についてトータルに解説する決定版。動物を愛する全ての人々へ。



2024年7月6日土曜日

【おすすめ度○】内藤正典・三牧聖子『自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード』集英社新書, 2024年

イスラエルのガザ攻撃に対して、いつもは「人権尊重」を主張しつつ、イスラエルの人権侵害に対しては擁護する姿勢を見せる欧米諸国や「リベラル派」の「ダブルスタンダード」を追及する対談。対談本にありがちなことだが、同じような内容の繰り返しになっているところがあるけど、人によってはむしろ繰り返しがある方が読みやすいかも。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告!
ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。

もう、殺すな!

◆内容◆
2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。
イスラエルは直ちに反撃を開始。
しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。
「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。
世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。



2024年7月3日水曜日

【おすすめ度●】本田宏『参加と交渉の政治学』法政大学出版局, 2017年

ドイツが脱原発を決めるまでの反対運動の詳細な分析。ドイツの反原発運動が、どうやって脱原発という大きな成果を挙げたのかがよくわかる。ただ、残念ながら推進の側(政府側)はあまり分析されていないので、そもそもドイツがなぜ原子力発電を推進したのかがよくわからない。
 日本政府が原子力発電を推進している政治的理由として、日本独自の核兵器開発(ウラン濃縮技術や再処理によるプルトニウム抽出技術の確保)や、米軍の原子力空母が横須賀を母港としていることなどがあるが、ドイツにはそのような政治的背景はあったのか。ドイツには米軍の原子力空母はいないし、おそらくドイツ自身が核兵器開発をする意志もないので、そもそもドイツには原子力発電を推進する政治的背景がなかったのではないか。経済的理由だけでは、ひとたび大事故を起こすと数十兆円の被害を引き起こす原子力発電は正当化できないだろう。

出版ウェブサイトから紹介を引用
福島第一原発事故からまもなく、ドイツは原発の段階的廃止を決めた。いったん確立した原子力産業から撤退を決意するまでの政治過程をたどりながら、ドイツの民主政治の特徴を明らかにする。労働組合、環境団体、緑の党、メディアなどの組織や市民の活動は、連邦や州の政治にいかなる影響を与え、その結論を導いたのだろうか。



【おすすめ度●】斎藤幸平・松本卓也 編著『コモンの自治論』集英社, 2023年

大学の自治(白井聡)、地域の自治(岸本聡子(現杉並区長)、水道を例にして)、科学の自治(市民科学、木村あや)、農民の自治(藤原辰史)など面白い論文を集めた本だが、必ずしも「コモンの自治」という本の題名とあってないようにみえる章もある。
 なお、今「自治」を論じるときに最も重要と思われる職場(労働)における労働者の自治がテーマに入っていない。労働を変えて人々を長時間労働から解放して、人々が「自由な時間」を持てるようにしないと、社会を変えることは難しいのではないか。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
【『人新世の「資本論」』、次なる実践へ! 斎藤幸平、渾身のプロジェクト】
戦争、インフレ、気候変動。資本主義がもたらした環境危機や経済格差で「人新世」の複合危機が始まった。
国々も人々も、生存をかけて過剰に競争をし、そのせいでさらに分断が拡がっている。
崖っぷちの資本主義と民主主義。
この危機を乗り越えるには、破壊された「コモン」(共有財・公共財)を再生し、その管理に市民が参画していくなかで、「自治」の力を育てていくしかない。  
『人新世の「資本論」』の斎藤幸平をはじめ、時代を背負う気鋭の論客や実務家が集結。
危機のさなかに、未来を拓く実践の書。

2024年6月30日日曜日

【おすすめ度○】児玉真美『安楽死が合法の国で起こっていること』ちくま新書, 2023年

各国の尊厳死・安楽死・医師による自殺ほう助の現状、新型コロナ下でのトリアージと障害者など
 尊厳死などが非犯罪化された国では、導入当初は対象が限定されていても、徐々に対象が拡大されて、末期がん患者だけでなく障がい者や痴呆になった高齢者まで対象とされていることを明らかにしている。生活保護より安楽死の申請のほうが簡単になった国も現れている。
 ただ、この本の後半はあまりに感情的な書き方で、その感情に共感できないと正直読みづらい。また、この国の障がい者をめぐる状況を変えるためには政治を変えないといけないはずだけど、少なくともこの本ではそういう分析がない。そのためおすすめ度は◎でなく○にした。

出版社による紹介を引用
終末期医療の辛さ、介護疲れへの同情の声がある一方、医療費削減を公言してはばからない政治家やインフルエンサー。安楽死が合法化された国の驚くべき実態とは。
 日本にも、終末期の人や重度障害者への思いやりとして安楽死を合法化しようという声がある一方、医療費削減という目的を公言してはばからない政治家やインフルエンサーがいる。「死の自己決定権」が認められるとどうなるのか。「安楽死先進国」の実状をみれば、シミュレートできる。各国で安楽死者は増加の一途、拡大していく対象者像、合法化後に緩和される手続き要件、安楽死を「日常化」していく医療現場、安楽死を「偽装」する医師、「無益」として一方的に中止される生命維持…などに加え、世界的なコロナ禍で医師と家族が抱えた葛藤や日本の実状を紹介する。


2024年6月7日金曜日

【おすすめ度◎】内田聖子『デジタル・デモクラシー』, 地平社, 2024年

新しい情報テクノロジーが民主主義の危機をもたらす一方で、それに対する抵抗運動が取り組まれていることを描く良書。具体的に取り上げられているテーマ: 顔認識の規制 監視広告 子供を狙うビジネス データブローカーの暗躍 不正なアルゴリズム 小農民の権利を奪うデジタル農業 デジタル経済と南北問題 情報テクノロジーがもたらす低賃金劣悪労働 政治キャンペーンへの利用 企業が支配するスマートシティなど

出版社ウェブサイトから紹介を引用
巨大IT企業vs民主主義ーー市民たちの闘い
ビッグ・テックが独占するデジタル技術によって、人々の監視や搾取が世界的に広がり、抗議の声が各地にわきおこっている。公正で倫理的なテクノロジーを求める、デジタル時代の民主主義の姿を生き生きと描き出す。



2024年5月26日日曜日

【おすすめ度○】高橋進『生物多様性を問いなおす』筑摩新書, 2021年

著者は元・環境省の官僚。環境省官僚の立場からの生物多様性の概説。大学の研究者や環境保護活動家とは異なったものの見方で書かれている。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
SDGsを見据え、将来世代に引き継ぐべき「三つの共生」とは? 地球公共財をめぐる収奪・独占という利益第一主義を脱し、相利共生を実現する構図を示す。
生物多様性を、「生物資源」と、人類の「生存基盤」という二つの価値と、さらにその両方を統合したアプローチである「地球公共財」と位置づけて考察。大航海時代以降の植民地・帝国主義時代からグローバル企業などによる現代のバイオテクノロジーの時代までの生物資源をめぐる先進国・途上国という構図、自然保護を目的とした国立公園で生じる軋轢や地域社会との関係。人類と自然との相利共生関係。そして近年世界的な標語となったSDGsを見据え、将来世代に引き継ぐべき「三つの共生」を提起する。


2024年5月24日金曜日

【おすすめ度○】西村晋『中国共産党 世界最強の組織』星海社新書, 2022年

 中国社会を実質的に動かしている中国共産党の基層組織の仕組みを、わかりやすく解説している。同じような内容の本は他にない。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
中国共産党 世界最強の組織 1億党員の入党・教育から活動まで
中国の草の根社会に根差す中国共産党の実態がいま明らかに!
「強い中国」を実現した異形の「民主」システム
中国共産党の真の力を「組織論」から解き明かす!

日本人は、隣国かつ最大の貿易相手である中国を支配する共産党の実態をほとんど知りません。というのも、その本質は日本で盛んに報道される党中央ではなく、地域に根差したボトムアップの組織構造にあるのです。本書は、これまで日本で語られてこなかった中国共産党の下部組織を初めて紹介します。約1億の党員がいかに訓練され、企業や地域に浸透しているかを知らずに中国社会は語れません。「なぜ中国は迅速なロックダウンができたのか」「なぜ中国進出する日系企業は共産党員を迎える必要があるのか」このような疑問を解く鍵を握るのが共産党組織です。「一党独裁」のイメージからは想像できない真の中国をご案内しましょう。
日本の中国専門家、全員脱帽。
──安田峰俊(中国ルポライター、第50回大宅賞受賞)

なんで中国共産党はあんなに強固なんだろうとつねづね思ってたんですが、全て氷解しました。
──井上純一(『中国嫁日記』作者)





2024年4月19日金曜日

【おすすめ度○】木畑洋一ほか『軍事力で平和は守れるのか 歴史から考える』岩波書店, 2023年

戦争を平和をめぐる歴史的考察を踏まえて、ロシア・ウクライナ戦争に関する多角的な考え方を提供してくれる良書。日露戦争について、ロシアと直接戦争をしたくないイギリスが、ロシア脅威論を煽って日本とロシアの間で日露戦争を引き起こし、戦争から最大の利益を得たという指摘(山田朗、197~198ページ)は重要な指摘だと思った(このことは歴史学者の間では常識なのかもしれないが、一般にはあまり知られていないのではないか)。ただし、著者の中にロシアやウクライナを専門とする人はいないので、その点では限界があるように感じられた。 主な内容:ウクライナ戦争はどのようにして起こったのか NATOの東方拡大は戦争を抑止したのか 近現代世界史の中の戦争と平和 軍事同盟と戦争の歴史 戦争の違法化 平和運動の歴史 日本をめぐる戦争と平和 東アジアの戦争をどう防ぐか 台湾有事・朝鮮半島有事の可能性の検討 など

出版社ウェブサイトから紹介を引用
防衛力の強化は、本当に戦争の抑止につながるのか。戦争と平和をめぐる百余年の歴史から教訓を探る。
世界中で高まる防衛力強化への潮流は、本当に戦争の抑止につながるのだろうか。戦争・軍事、そして平和をめぐる人類の百余年の営みはどのようなものだったのか。近現代世界・日本の戦争から軍事力がもった意味を問い直し、平和への教訓を探る。これからの日本と東アジアについて、自分たちが考えていくための土台を提示する。


2024年3月20日水曜日

【おすすめ度●】林公則『農業を市場から取りもどす』日本経済評論社, 2024年

ドイツの有機農業の研究。ドイツの有機農業が、狭義の農業生産だけでなく、生産資材(土地・種苗)から金融まで包括したプロジェクトであることを明らかにしている。
 ただし、率直に言って農業の現実的条件よりも思想が優先されすぎているのではないかという印象は感じた。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
有機農産品を食べるには、高いお金を払うしかないのか。社会への貢献度が高いほどままならない「みんなのための農業」を地域で実現していくために。ヨーロッパを中心に先進的な取り組みを紹介。

2024年3月19日火曜日

【おすすめ度●】烏賀陽弘道『ALPS水・海洋排水の12のウソ』三和書籍, 2023年

爆発事故で損傷した福島第一原発から排出されるいわゆる「処理水」(汚染水)の海洋放出問題をめぐって、論点を体系的に述べた本。全ての論点で著者に賛同するわけではないので、おすすめ度は●にした。12の「ウソ」とは別に、最後の「まとめ」で指摘されている点も重大。「12のウソ」は以下の通り:①国内問題だった放射性物質汚染を国際問題に拡大した ②海洋排水しか方法はない ③タンクの置き場はもうない ④ALPS水排水は被災地の復興に必要だ ⑤ALPS水の海洋排水は廃炉を進めるために必要だ ⑥ALPS水を海洋排水すればタンクはなくなる ⑦風評被害をなくすことが必要だ ⑧ALPS水に放射性物質はトリチウムしか残っていない ⑨福島第一原発のような原発からの海洋排水は世界中でやっている ⑩日本政府の基準を満たしているから安全だ ⑪希釈して排水するから安全だ ⑫環境への影響は長期的に見ても無視できる

出版社ウェブサイトから紹介を引用
★日本政府の12のウソを徹底的に指摘!
★福島第一原発を震災直後から取材し続ける著者による告発
★公開直後から17万再生された動画をもとに緊急出版
 「海洋排水しか方法はない」、「タンクの置き場はもうない」、「ALPS水排水は被災地の復興に必要」、「ALPS水に放射性物質はトリチウムしか残っていない」、「福島第一原発のような原発からの海洋排水は世界中でやっている」、「日本政府の基準を満たしているから安全だ」などなど……
2 023年8月24日、日本政府は福島第一原発からでた汚染水を「ALPS」で浄化した、いわゆる「ALPS処理水」を海洋放出した。ALPSで処理した水は安全で、環境に対する影響はないと発信している。
 「真っ赤なウソです。信じないでください」
 著者は、政府が発信する情報にはウソがあるとして、海洋放出の翌々日、動画を公開した。動画は反響を呼び、1か月経つころには17万回再生された。
 本書は、動画で話した内容に大幅な加筆修正を施し、一冊にまとめあげた。


2024年3月16日土曜日

【おすすめ度○】半田滋『台湾侵攻に巻き込まれる日本』あけび書房, 2023年

防衛費」が約2倍(約5兆円→約10兆円)に増やされるなど、急激に戦争国家化が進む現在の日本の状況をわかりやすく描いている。 内容:与那国島の基地化の進行と地元の反応(ルポルタージュ) 中国の台湾侵攻の可能性 防衛費対GDP比2%の正体 安倍政権の憲法無視とそれを継承する岸田首相 自衛隊教育が抱える問題など
 現在、政府は中国との戦争に備えて宮古諸島で住民避難用のシェルターを建設しているが、今の政府は、中国と戦争になってもなぜか中国軍は先島諸島しか攻撃してこないと想定しているようだ。なぜ、他の目標、例えば原子力発電所に対する攻撃はないと考えるのだろうか。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
安倍政治の「継承者」、岸田首相による敵基地攻撃・防衛費倍増の真実
台湾有事は2027年までに起きる?
米中が軍事衝突すれば日本が攻撃対象になり、沖縄が「捨て石」にされる!
「敵基地攻撃能力の保有」で「専守防衛」を投げ捨て「新しい戦前」に向かう岸田政権の危険性を問う。


2024年3月14日木曜日

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【おすすめ度○】巽直樹『カーボンニュートラル』日本経済新聞出版, 2021年

カーボンニュートラルをはじめとする気候変動をめぐる国際金融業界の動きを紹介する本。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
「脱炭素社会」「グリーン成長」へと舵を切る世界経済。ビジネスからファイナンスまで、来たるべき「新しい日常」を展望する。
おすすめポイント
・気候問題への対応が“経済"の主導権を左右する!
・2050年に向け動きを加速する世界で何がどう変わるのか?
・最先端の動きを整理し、やさしく解説する。
 本書は、カーボンニュートラルという、もうひとつの「新しい日常」の全体像をザックリと把握し、現在何が起こっているのか、課題は何か、2050年に向けて今後どのようなことが起こり得るのか、ビジネスにはどのような影響があるのかを、これまでの脱炭素政策の動向も踏まえ理解できるようにすることを目指すもの。著者は、海外での再エネ発電投資・事業運営、排出権取引などに関わる政府のフィージビリティスタディに多数関与したほか、現在は国内企業向けにエネルギー・環境関連のコンサルティングを提供。各種学会・研究機関などとの共同研究にも携わっている。

日経BPウェブサイトに掲載されている書評

2024年3月13日水曜日

【おすすめ度●】川崎修・杉田敦 編著『新版補訂版 現代政治理論』有斐閣アルマ, 2023年

2006年に初版が出た本の新版補訂版。主にリベラリズムとデモクラシーに関する思想諸潮流を紹介している。この本では、おそらく意図的に、現実の政治問題と政治思想・理論との関係があまり書かれていないので、この本を読んだ人は「政治理論・思想とは、現実の政治とはあまり関係が無いものだ」という感想を持つだろう。そのためこの本は初めて学ぶ人向けとは言えず、おすすめ度も☆(教科書)ではなく●にした。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
自由とは何か、公正な社会とは何か―われわれが直面しつつあるさまざまな政治課題は、政治的価値、理念、規範に関わる問題を含んでいる。
リベラリズムとデモクラシーに関係するテーマを軸に,現代の政治理論の重要な主題や概念をとりあげて,わかりやすく解説した好評テキスト。新版刊行後の政治理論研究の進展をふまえ全体を見直すとともに,文献情報もアップデート。より深く政治を考えたい人に最適。

【おすすめ度☆】橳島(ぬでしま)次郎『科学技術の軍事利用』平凡社新書, 2023年

科学と軍事の関係について、現代的なトピックを取り上げて問題提起する良書。著者は、科学者の軍事への協力には、「越えてはならない線」があるという考え方。 内容:科学・技術と戦争の結びつき 軍民両用(デュアルユース)技術 人工知能兵器 兵士の強化改造 軍による人体実験の現状と課題

出版社ウェブサイトから紹介を引用
人工知能兵器、兵士の強化改造、人体実験の是非を問う
科学技術の発展と軍事研究の表裏一体の歴史を振り返り、AI兵器やゲノム編集、人体実験など喫緊の倫理的課題を第一人者と考える。

2024年3月5日火曜日

【おすすめ度●】川名晋史『在日米軍基地』中公新書, 2024年

在日米軍基地が、米軍基地だけでなく、国連軍基地を兼ねていることを重視した本。在日国連軍に関する本はこの本が事実上初めてといってよいのではないか。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
世界で最も多くの米軍基地を抱え、米兵が駐留する日本。米軍のみならず、終戦後一貫して友軍の「国連軍」も駐留する。なぜ、いつから基地大国になったのか。米軍の裏の顔である国連軍とは。本書は新発見の史料をふまえ、占領期から朝鮮戦争、安保改定、沖縄返還、冷戦終結、現代の普天間移設問題まで、基地と日米関係の軌跡を追う。「日本は基地を提供し、米国は防衛する」という通説を覆し、特異な実態を解明。戦後史を描き直す。




2024年2月10日土曜日

【おすすめ度○】マクシム・シュワルツ『なぜ牛は狂ったのか』紀伊國屋書店, 2002年

著者はパスツール研究所・元所長。プリオン病が発見されるまで、伝染性の病気はDNAまたはRNAを持った病原体によって引き起こされるものであると考えられていた。「たんぱく質の一種であるプリオンが伝達性の重篤な病気を引き起こす」という、それまでの常識を覆す説が通説になるまでの研究の歴史をわかりやすく描いている。良書だが内容が古くなっているので◎ではなく○とした。
 なお、フランスでは、低身長症治療用の脳下垂体ホルモンが異常(病原性)プリオンで汚染されていたことが明らかになっている。そのため脳下垂体ホルモンの治療を受けた数万人から100人強の新型クロイツフェルト・ヤコブ病の患者が発生したが、著者は脳下垂体ホルモン治療を停止しなかった判断は正しかったとしている(著者はパスツール研究所の元所長なのでこの件の当事者)。一方、イギリス・アメリカではフランスとは異なり人の遺体から抽出した脳下垂体ホルモンによる治療はいったん中断し、遺伝子組み換えによるホルモン生産が実用化された段階で治療を再開した。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
“狂牛病パニック”のさなかフランスで出版され、「真実と嘘を見究めるのに不可欠」と評された本。三世紀におよぶ姿なきウィルスの正体を追跡する人間の物語を、ミステリー仕立てで描く。牛肉や牛乳を口にしても平気なのか?予防と治療の可能性は?いま何をなすべきか…といった問題にも真摯に答える。


【おすすめ度○】クリストファー・プレストン『合成テクノロジーが世界をつくり変える』インターシフト, 2020年

化学・生物分野での最新テクノロジーが未来にどういう影響を及ぼすか考察する本 主な内容:生命・物質地球の未来と人類の選択 新次元の物質をつくる 原子の位置を動かす DNAオンデマンド 人工生物 種の移転と復元 大気の改造など

出版社ウェブサイトから紹介を引用
生命・物質・地球をつくり変える合成テクノロジー。
人類が神の領域に迫りつつあるいま、
「変成新世」における未来への選択が問われる。

【おすすめ度☆】竹内昌治・日比野愛子『培養肉とは何か?』岩波ブックレット, 2022年

培養肉の超入門書。内容:なぜ今培養肉が注目を集めているのか 培養肉の種類と作り方 培養肉の期待と不安 立ちはだかるハードル

出版社ウェブサイトから紹介を引用
期待の一方、不安もある培養肉。作製に必要な先端技術と、社会における課題をまとめた超入門書。
2022年3月、培養ステーキ肉が日本で試食された! 食料不足などを背景に登場、期待の一方、不安もある培養肉は、種類がいろいろ、作製技術も異なる。ウシのステーキ様肉作製に成功した著者が、用いられた先端技術と将来の可能性を、社会の受け入れを検証する著者が課題を、最低限の基礎知識としてまとめた超入門書。

2024年1月31日水曜日

【おすすめ度○】青野利彦『冷戦史(上)(下)』中公新書, 2023年

第二次世界大戦終結からソ連崩壊までの通史。入門書とは言えない内容なので「おすすめ度○」にした。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
【上巻】
1945年に第二次世界大戦が終わると大国の協調は崩壊し、アメリカ中心の西側陣営とソ連中心の東側陣営による冷戦が始まった。ヨーロッパではドイツが東西に分断され、東アジアでは中国の国共内戦、朝鮮戦争という「熱戦」が勃発。さらに脱植民地化の潮流に米ソが介入し、冷戦は第三世界にも拡大した。上巻では、1962年のキューバ・ミサイル危機で核戦争寸前に至るまでを描く。世界的な視野から冷戦を俯瞰する通史。
【下巻】
キューバ・ミサイル危機後、泥沼化するベトナム戦争が世界に衝撃を与えた。1960年代末から米中ソはデタント(緊張緩和)へ向かうものの、70年代末には再び対立が深まり「新冷戦」と呼ばれた。だが、その背後では西側経済の優位と東アジア経済の躍進により、第三世界の国々が社会主義を放棄しつつあった。そしてソ連にゴルバチョフが登場し、冷戦は終焉を迎えるが――。戦争と対立が続く現代に、冷戦は何を遺したのか。



2024年1月30日火曜日

【おすすめ度◎】手塚洋輔『戦後行政の構造とディレンマ』藤原書店, 2010年

予防接種は、有害物を注射して免疫をつくるものなので、少数例とはいえ被害が発生するのは不可避である。その一方で予防接種をしなければ、防げるはずの病気の蔓延という事態を招く。このようなジレンマに直面した行政はどう対応すべきか、日本の予防接種行政の実態と変遷を踏まえて深く考察した良書。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
保護者、医療関係者、行政関係者、メディア関係者、必読!
占領期に由来する強力な予防接種行政はなぜ「国民任せ」というほど弱体化したのか? 安易な行政理解に基づく「小さな政府」論、「行政改革」論は「行政の責任分担の縮小」という逆説をもたらしかねない。現代の官僚制を捉える最重要の視角。


【おすすめ度○】宮脇良二『クライメートテック 』日本経済新聞出版, 2023年

気候変動対策に関わるベンチャーの紹介が中心で、クライメートテックの概要とメカニズムや現在のブームとオバマ政権グリーン・ニューディールとの違い、日本がとるべき政策についても述べられている。
 ただし、SMR建設計画が中止になったNuScaleも「注目企業」の一つとしてあげられており(215ページ)、この本の性格上仕方ないとは思うが紹介されている企業は「玉石混交」と思われる。

出版社ウェブサイトから紹介を引用
脱炭素の潮流が生み出す巨大市場!
 世界の投資はGAFAやSaaS系企業を中心とするIT企業から、カーボンニュートラルを目指すスタートアップ企業群である「クライメートテック」に向かいつつあります。
 しかし、クライメートテックにはこれまでの経済とは異なる力学があり、それを正しく理解しなければ、この波を捉えることは難しいのが実情です。
 本書は日本企業のビジネスマン、投資家、起業家が、クライメートテックの背景と力学を本質から理解した上で、クライメートテックの最新のトレンドを把握することを目的とします。